いろはにほへと占星術

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サイン×天体

今回は魚座の金星についての記事です。

魚座っていうと水サインで、そこにある金星というのはとても繊細で美しいイメージを持っていますよね。これについて見ていきましょう。

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魚座という面から金星について考察してみましょう。まず、水サインですので情緒的なものを尊びます。感情大好きです。誰かにひっつきたがります。ただそれは人だけではありません。というのは、魚座というのはもはや形を失いつつある思考をしているサインで、それが捉えている対象は様々です。人、物質、非物質、過去、未来。水サインなのでどっちかっていうと過去が好きですが、あまり時間にはこだわらないサインです。過去と未来が等価といいますか、時間から切り離されてる感があります。

で、そうした不思議なサインの金星なので、何を好むかは人それぞれです。何を好むか、その対象にはその人の魂の嗜好が反映されてるかもしれませんね。水星の記事でも話したように魚座というのは社会的価値観、常識から切り離されたところで物事を考え、感じるサインです。なので、愛情の持ち方、快楽の感じ方が独特なところがあります。不道徳な方面に走ることもあります。本人としては別に不道徳だから燃えるってわけでもなく、ただあまり道徳性に価値を置いてないんですね。本人が気づいてるかどうかはわかりませんが。そもそも水サインは感情重視なので、理屈や社会性は二の次なところがあります。そういうのを気にするのは土と風でしょう。というわけで、魚座の金星としては色んなものを好みます。対象は人それぞれ。

ここで気をつけて置きたいのは魚座が柔軟サインであるということです。すなわち興味が拡散します。水サインであるということを考慮すると、あるものにひっつき、そしてまた離れるということです。あるものが異性であるならば、いろんな異性と出会い、別れ、また違う異性にひっつきたがるということです。感情を尊び、誰かとひっつきたい水サインなのに不思議なことです。これがずっと同じ相手といっしょにいたいなら、それは蠍座になります。

まぁ、そんなわけですから、恋愛の対象は豊富になりがちです。魚座の不道徳性というのもそこに反映されてます。一人の相手との関係を長続きさせるのはあまり得意ではありません。気配りや、相手の心象を伺う能力は高いのですが。。

そんなかんじで恋愛には積極的な感があるように見えますが、魚座といえば女性サインなので奥手です。攻めるタイプではない。つまり相手に求められる側ということです。柔軟サインの拡散性を考慮すると、異性への魅力があちらこちらに飛び交っている。つまり隙が多い人です。魚座ってか弱いイメージがあるでしょう。儚げで、頼りなく、誰かが守ってあげたくなるような。そういう魅力があるんです。同性からはあまり好まれないかもしれません。奥手で、しかも相手を取っ替え引っ替えしますし。

そんな魚座が一人の相手と長続きするとなると、やはり相手が同じくらい柔軟性のある人で、常に新しい面を見せてくれるような人でしょうか。一人の人間に色んな人間が宿ってるような。どんな人だろ。。

で、色んな相手と付き合うのを好むとなると、メンタルが強いように見えるじゃないですか。強いから別れられるのだと。蠍座なんかはそこをすごく嫌いそうです。同じエレメントのサインは120度の関係で仲がいいと言われてますが、私はむしろ付き合うことはできるけど、すごく仲良くなることはないと思ってます。同族嫌悪といいますか、似ているがゆえに、ちょっとの違いが許せなくなるといいますか。少しの違いにこだわる、微差にこそ価値があると考える人はいるでしょう。まさに譲れない「一線」というものがある。その一線が三区分に現れるんじゃないかって思ってるんです。

脱線した。つまり、魚座金星って相手と別れることになるけど、かといって別れが辛くないというわけではないということです。魚座って繊細なサインですから。感受性とか12サイン一ですよ。ものすごく敏感で社会生活が難しくなることもあるくらい。そんな人間が相手と別れるのです。ものすごく辛い。

では、なぜ相手と別れるのでしょうか。別れなければ、苦しむことはないのに。ここが不思議な部分なんですが、おそらく魚座金星はいなくなってしまった相手を好んでる。別れ、過去のものになってしまった存在を。思い出って美化されるっていうじゃないですか。あれです。

12ハウスは魚座と類似した機能を持つんですが、その象意の一つに聖化されたイメージというものがあります。聖なるもの。その人にとっての美しさ。この世にはない理想です。

ある人と付き合い別れ、それが失われることで恋人は理想の恋人へと変貌するのではないでしょうか。現実の相手と付き合うとやはり相手のだめな部分とか見えてくるんですよ。人間だし、それは仕方ない。でも、魚座金星はたぶんそういうのが嫌いなんです。ものすごく感受性鋭いサインだし、美的感覚もあるサインだし。芸術への理解なんかもあるんですよ。だから、余計に実際の相手への要求が高くなるんじゃないかな。そう、つまり魚座金星は異性への要求が高すぎる。結果、それを満たせる相手がいなくて、愛情は虚空の彼方へと消えていきます。本人は愛情豊かで誰かを愛したい人なのにね。

相手の心理には敏感で、気配りができ、愛情豊かで誰かと同化することを求めるが、本当にいっしょにいたい相手はこの世にはいない。そういう金星だと思います。

で、この金星の欲求を満たすのって中々難しいです。常にいろんな相手と恋愛するくらいでしょうか。あるいはそもそも実際の人間相手に恋愛しなければいいかもしれません。ドラマの登場人物とか、芸術作品に描かれてる人物なんか良いかもしれない。存在しないというところが魚座の好みにぴったりです。ドラマとか12話くらいで終わるじゃないですか。あれって存在の消失となり、思い出となるわけですから、そこが魚座的だなと思います。

ただ、存在しないからという理由だけでは愛せないと思うんです。何か理由が必要。実際の異性相手だって何か好むものがあったから付き合うことになったわけですからね。最後は別れるけど。何を好んで付き合ったのでしょうか。別れるという現象よりもむしろ、そっちのほうが気になります。そもそも、魚座金星は異性への要求のハードルが高いです。奥手で恋愛に積極的に動くタイプでもない。では、なぜ付き合おうと思ったのか。異性への要求が高く、本人のニーズを満たすものが中々ないというのに。しかも、魚座なので社会的価値観は蒸発してます。社会的なスペックとか金銭面とかあまり気にしない。おそらくそこに重要な面があると思っています。

魚座って面を重視すると、魂が求めるような何かを相手に感じてるんだと思うんですよね。火星でしょうか?本人が水エレメント的なら火星は使いづらいでしょうし。何か学びたいのかもしれない。もしそうならばですが、根本的にホロスコープの天体はすべて自分で使わないと満足することはないので、もう少し積極的に自分の天体を使ってみればいかがかなと思います。人に求めるのもいいですが、別れるのは辛いですし。。

芸術面への才能としては大変魅力的だと思います。形なき聖化されたイメージを直感的に感じ取る。それは自分のものもそうだし、芸術作品の作者のものもなんとなく察してしまうわけでしょう。水エレメントの得意分野だ。これをもしほかの天体と協力して使えるならば、自身の魚座的感受性で捉えたイメージを、風や地にゆだねて作品にするものもできる。聖なるものの実体化です。詩人はそういうタイプ多いですよね。ぜひ、活用してほしい才能だと思う。





魚座の水星についての記事です。

魚座の水星といえば、優柔不断とか人のことを気遣うあまりに疲れ果ててしまうとか、スピリチュアルなことに興味関心があるなんて言われる事が多いですよね。これについて考えてみます。


□魚座から水星が受ける影響

まず、魚座自体について考えてみましょう。
魚座といえば12サインの最後のサインであり、人生の集大成、終活みたいなサインです。印象としてはスピリチュアル専門のサインというか世捨て人感があります。実社会のどこでこのサイン使う?なんて思ったり。

というのはそもそも、魚座ってそれ以前の牡羊座~水瓶座で十分な社会経験を積んだ後にできるサインなんで社会的な価値観を重視していないんですよ。社会的な価値については水瓶座まで、魚座ではそれらのサインが取りこぼしていた面を掬い上げてるのです。

結果、社会的な考え方や物の見方、常識などは薄れ、自分本来の魂の性質に応じた価値観を形成していきます。イメージとしては定年退職して社会的な役割をあまり求められなくなって暇の時間ができたとき、何を大切にするのかってかんじです。人生の寿命は残り少ない。その時、社会的な価値を重視するでしょうか?たぶんしません。というのは、社会的な価値観というのはやはり社会の参加者の間で通用している価値観なんですよ。なので、社会から離れてしまった者にはその価値がよく分からなくなる。若い時はなんかそういうの好きだったよね、ってかんじです。

そしてその時浮かび上がってくるのが、社会から求められて重視していたわけではない、自分が自分自身の心の底から求めていた何かです。本当に欲しい物、したいことです。占星術でいうとホロスコープ的な性格です。普通の人って社会生活をしているうちに本来の性格が改造されちゃうんですよ。この社会って自然状態の人間が生きづらい社会なので、ありのままの性格ではいられない。定年退職後にようやく本来の自分に戻れる。といっても、12ハウスに天体がある人やトランスサタニアンからハードアスペクト受けてる人なんかは、若い頃から魚座的思考をしますけど。それに現代はブラック性が強くて若い頃から厭世的になりやすいんですよね。結果、魚座的思考をすることがある。

そういう魚座の影響を受けることで水星は、社会的な価値観、思考形式から切り離された上で本当に大切なことは何なのかを考えていく作用を持ちます。

まぁ、その人本人は社会がどうとか、自分の大切なことって何?とか意識して考えてるわけじゃないんです。そうではなくて、魚座水星の人が何か考えると自然とそういう風になってしまうんです、頑張らなくても。本人としてはごく当たり前のようにやってしまうんです。

だから、社会的な活動にはかなり向いてない面があります。思考が合わないでしょう。気をつけないと周囲から浮いてしまいます。他の天体がそれを補ってくれるような配置をしていれば水星は長所となってくれますが、逆に魚座性を助長するような配置の場合は、なかなか生活が大変です。


□柔軟宮・偶数サイン・水エレメントとしての水星

さて、ここまで魚座の特徴である社会から切り離された価値観の面から水星を分析してみましたが、次は他の要素を見てみましょう。

魚座とは偶数サインであり、水エレメント、柔軟宮です。

これは簡単に言うと、あまり物事を表に出すタイプではなく考え方は過去を重視し、自分や人の感情に気を配り、そして変化する状況を好むということです。

そういう感じなんではっきり言って、コミュニケーションではストレスを溜めがちです。聞き手としては優れた才能なんで癒やし力はあるんですが、如何せん自分の意見を言うのが苦手。人を突っぱねるのとか断るのが苦手です。相手の感情を気にしすぎてしまう。だから、人にひっつく性質がある水サインですが、そういう人の影響を受けすぎてしまう自分を守るために引きこもりになることもあります。

で、じゃあ一人になって何をするかというと、これが困ったもので何もできない。というのは柔軟宮なのでそもそも一人で何かを始めるタイプではない。周囲へのリアクションで成り立つ思考をしているのです。しかも、拡散するタイプの思考形式なためまとまりある思考ができません。興味関心があっちこっちに行って結果が残せない。

というわけで、社会から切り離された思考をしているのに、一人で行動するのは不向きという弱点を抱えています。


しかし、こういった面は水星だけを取り上げて考えているだけなので、他の天体のサポートがあれば大丈夫なケースも十分あります。特に形ある思考を重視する土星がサポートしてくれれば良いんじゃないでしょうか。そもそも、魚座ってほかのすべてのサイン、天体の協力を前提としているような面があるんですよね。社会から自分を切り離したところで浮かび上がる自分の意思というのはつまり、ホロスコープ全体のことでしょう。ホロスコープの天体活動をするために、水星で社会からの影響を遮断しているというか。なので、他の天体たちと協力しながら、魚座水星は外界と適切な距離を保つ接点となり行動していけばいいと思います。

コミュニケーションという一面を見れば、メリットもあると思うのです。まず、柔軟宮なのでそもそも人の話を聞くのが得意。水サインなので、柔らかさのある会話をします。具体的な表現は苦手ですがその分、人を傷つけない会話ができるのです。そうした面は相手が積極的に話す側に立ったコミュニケーションでは利点となるでしょう。火や風は自分が話したいし、土は言葉が角ばってて相手を傷つけやすいので。そういった柔らかさのある言動がカウンセラー向きって言われるんでしょうね。

もう一つ、良いなと思ったのは直観力があること。物事を深く考えたり、具体的なまとまりある思考をするのは苦手なのに、妙に鋭いところがある。それはたぶん、水星が日常的な思考や社会的価値観に振り回されない思考をしているので、トランスサタニアン側の意思に共鳴しやすくなってるからだと思うんです。特に海王星の夢見。そこから、何かしらの答えが伝わってきてそれを水星がアウトプットしてるんじゃないでしょうか。そういうのって、日常会話では脈絡なく出てくる意見となるので相手に伝わりにくいし説得力を持ちづらいですが、スピリチュアル方面で自分の力を使っていくなら助けになると思います。

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