いろはにほへと占星術

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2021年05月

今日は月と冥王星のスクエア、90度について考えてみます。

一般的にはこのアスペクトは非常に辛いものだと言われています。

実は私の長い付き合いの知り合いにもこのアスペクトを持っている人がいるんですが、その人はとても辛そうです。常に自分の過敏な感情に悩まされている感じです。
穏やかでいられる時間がとても少ない。なので、身近な人に感情的になって当たってしまってあとで後悔することもしばしば、という感じの人です。


なぜ月と冥王星のスクエアが危険で辛いものかというと、そもそも月というのは穏やかさとか、安全・安心、プライベートな部分における平和の象徴みたいな天体なんですが、これに大して他の天体がスクエアを持つと月の安心を傷つける・脅かすという作用が生まれるのです。特に冥王星は極端で過剰な意識ですから、月の安心感はかなりの恐怖に襲われます。そして冥王星に振り回されて深刻な感情に嵌ってしまうのです。

つまり、普段は普通に穏やかに過ごしてるんだけど(これが月の部分)、ある時急に冥王星が干渉してきて極端な感情・意思に嵌ってしまうのです。スクエアは見えないところからの干渉なので、自分でもその感情をコントロールできません。結果、穏やかに普通にしていたのに何故か急に怒り出したり、悲しんだり、落ち込んだりする感情のアップダウンが激しい人になってしまうのです。

しかも、スクエアは後で元に戻ってくるので、極端な感情の状態から月の穏やかなモードに戻ります。人によってはその時なんであんなことを言ったんだろうと後悔したり苦しんだりします。というのは穏やかな精神状態のときって家族や友達と話したりしてるじゃないですか。このときに急に極端な感情になるってことは、当然人間関係にヒビが入ったりするんですよ。喧嘩になったり、仲悪くなったりね。辛いんです、このアスペクトは。仲良くなった周りの人からも倦厭されるようになりますし。。冥王星は100%の集中力で実行される天体なんで命がけです。火事場で普段出せない力を出してる時みたいな精神状態。
なので人に話や意見を聞いてる余裕がないです。人の話を聞かない人って思われることも多いです。本人は大変な精神状態なんでとてもじゃないですが、そんな余裕ないんですよね。

さらに言うと、冥王星ってその作用が発動しているときでも本人は気づかない天体なので、(←行動に100%集中しているときは行動してることに気づかないみたいな感じです。冥王星の100%の集中力ゆえの作用)、本人も気づかぬ間にこういう極端な感情モードになってる可能性もあるんです。そしてずっとそのことに気づかない人もいる。気づくか気づかないかは人によって違いますけど。

あとこのアスペクトが困るのは疲れることですね。月って休む天体でもあります。プライベートでリラックスしてる状態です。そこを急に全力で冥王星に走らされるわけです。休むことができません。せっかく休んで溜まった元気も全部冥王星の活動に持っていかれちゃいます。

ただ厄介なのが、そうやって冥王星に振り回されて過剰な意識を持つことも、その人にとっては月、つまり自分の基本的な状態の一部だってことです。冥王星に振り回されて元気を無くす人もいますが、逆に振り回されて過剰な意識を持つことでそこから活力を持って帰ってくる人もいるんです。全力を出して元気が出るかんじ。その元気が月に持ち込まれていると考えてもいいです。

私の知り合いのケースですが、その人は普通な状態では悩みがち、ひと目を気にしがちな人でした。元気もあまりなかった。それで周りの人はその人を気にして優しくしたりするんですが、すると今度は逆に怒り出したり、高圧的になるんです、周りのことなど気にせず。そしてその後はとても元気になるんです。後でまた憂鬱な状態になってますけど。

つまり、普段元気な人が冥王星に力を持っていかれるケースと、普段落ち込んでる人が冥王星から力をもらうケースがあると考えていいでしょう。
どちらにせよ人間関係において、非常に困難な面を持ってます。かなり警戒されます。


・・・

そもそも、なんでこういう極端な精神になってしまうのかというと、やはり幼少期の体験が理由の人が多いみたいです。

月の性格は子供時代に決定されます。
その時穏やかで平和な日常を過ごしていると、大抵は穏やかな月が育つでしょう。しかし、穏やかに過ごしているときに急に邪魔されたり、危機に落ち込んだらどうなるでしょうか。平穏な状態から一気に、恐怖MAX、敵意MAXってかんじです。この時、穏やかである自分と、そこから急に極端な感情を持つ自分が生まれます。

そして大人になって成長した後は、この平穏←→極端な精神を状況に関係なく自分でしちゃう癖が付いてしまうんです。たとえ完全に安全な状況であってでさえです。過去の後遺症みたいなものですね。平和になってもかつての癖が抜けないみたいな。


それもその人の性格、個性ではあるのですが、やはり普通に生活していくには辛いアスペクトです。

インナーチャイルドケアなどによってこのアスペクトの衝動を緩和しようとする人もいます。子供の頃の自分に向けて手紙を書いたりね。

辛い面も大きいアスペクトですが、ちょっとずつ楽な方向に向かっていければと思います。





2021年5月18日の運勢です。


進行中の太陽は牡牛座にありますので、具体的な形あるものに触れる活動をするといいでしょう。

絵を書いたり、料理をしたり何か作る作業を楽しみましょう。牡牛座は物質的なものを楽しむ星座です。これまで欲しかったんだけど我慢していたものを、思い切って買ってみるのもいいかもしれません。普段頑張ってるのでご褒美ですね。いっぱい楽しみましょう。

そして今日の太陽は牡牛座28度にあります。

これは、サビアンシンボルでは「成熟したロマンスで求められた女」と言われる度数で、自分がこれまで縛られていた環境から抜け出すきっかけが手に入るポイントです。

普段、人って社会的な制限とか常識に縛られていきてますよね。自分の過去に縛られているとも言えます。牡牛座28度の太陽は、こうした過去から抜け出そうとするきっかけを意味しています。普段できなかったことをしてみたり、いつもの生活に少し変化を加えてみるといいでしょう。

新しいことに挑戦するにはぴったりの日です。

太陽と120度の位置にある冥王星のサポートも受けられます。


注意点としては、ちょうど獅子座にある月が牡牛座の天王星と90度になりつつあることです。自己主張を好む獅子座の月は今日の太陽とはぴったりな関係ですが、天王星としては今のままの環境に留まりたがってます。

これは、周囲の状況に流されたくないという意思を意味しています。牡牛座の天王星って人に振り回されないで、一人で黙々と作業したがるのです。

ですので先に一人でやりたいことをやった後で、それを周りの人にアピールしてみるといいでしょう。

先に、「今こんなことしてるよー!」って周りに言っちゃうと、中には反対してくる人とか嫌なこと言ってくる人もいるのです。特に何かに挑戦しようとする人の脚を引っ張りたがる人っていますよね。天王星はそういうのを嫌っています。


今日は、周りに邪魔されない環境で、自分がやりたかったことにチャレンジしてみましょう。







幸田露伴氏のホロスコープを分析してみました。

1867年8月22日の東京都、当時の江戸の生まれです。
出生時間は不明。


☆全体的な印象☆

天体配分は、

火4、水3、風1、土2
活動3固定6柔軟1

です。


出生時間はわからないのでハウスや月の正確な度数はわかりませんが、獅子座の合とそれと牡牛座のスクエアがこのホロスコープの軸のように見えます。そして、それに対して他の天体が彩りを加えている感じです。エレメントの比率を見ると、火と水が強いですね。小説家なので、抽象性や感情が好きな火と水はぴったりだと思います。創造的な精神もあり、キャラクターや物語に情緒をもたせる水もある。

風が少ないですがそれは人とコミュニケーションするより小説を作ることに意識が集中してるからなんだと思います。作家業にかけるエネルギーが強く、他のことに回すほど余裕がなかった。しかし、風のエレメントの情報面は火が補ってくれますし、人間関係は水が補ってくれるのでまあそんなに問題ないのかと。ただ、火と水ですから興奮や感情に左右される情報処理、人間関係です。風のようなドライさはない。味わい深い奥行きが生まれます。

で、土ですがこの人、月が牡牛座なんですよね。後述しますが、この人の牡牛座は一人で、周囲に流されずじっくり考えるというふうになってると思います。根本的な思考、感情傾向を表す月がそういう属性を持つということは、この人は意欲や情緒を持ちながら、人の意見を聞きつつも、根本的には自分で考える人だと考えてもいい。外部の情報は取り入れるが、結局は自分で物事の意味を決めるよ、ということです。おそらく風が1なのは、そういう外部に開かれてはいるが、意思を流されないという性格傾向を示していると思う。

で、実際この人の人間関係とか、風少ないけどコミュニケーションどうだったとか考えたいところですが、それはエレメントというよりハウスが重要になってくるので、出生時間がわからない現状では決定不可能ということになります。


そして3区分としては、固定宮が強いですね。続いて活動宮。これは固定宮をサポートする形で機能している。柔軟宮は少ないですね。なので外部の意見には流されないです。頑固なところがある。風エレメントも少ないですし、閉鎖的なところがありますね。



☆アスペクト・サビアンからホロスコープを分析する☆

では、具体的なこのホロスコープで何が行われてるか見ていきましょう。ハウスがないのでアスペクトを中心にしながら分析していきます。

まず、太陽と木星のオポジション。

太陽は獅子座29度であり、これは創作活動に使われることが多い度数ですね。獅子座が乙女座に近づいているポイントで、獅子座の創造的な意思が乙女座的な作業に持ち込まれようとしている。これはまさに小説の執筆ですね。獅子座で楽しく創造性を働かせるわけです、そしてそれに具体的な表面を与える。具体的な部分が言葉や文章です。獅子座だけでは大雑把で漠然としたところがありますが、乙女座の影響を受けることで具体的な表現が可能になってる。獅子座の火を具体化してると考えていい。

木星のほうは、魚座4度。これは自分が良いと思うものを社会に広めていこうとする度数です。布教活動みたいに。4というのは環境に根付くみたいな意味があるんですが、大切な価値あるものを環境に浸透させようとしているんです。で、具体的にその価値あるものって何かというとこれは想像なんですが、木星が表している理想とか憧れなんだと思います。

幸田露伴という人物は理想主義の作家だったらしい。いっしょに語られることが多い尾崎紅葉は写実主義だったのだとか。幸田露伴は小説に理想を持ち込むタイプだったわけですね。彼の憧れとかこうあるべきみたいなのが入ってる。小説に描かれてる世界は彼の理想が投影させた世界なわけです。で、私は彼の作品かなり昔に読んだのでもう内容忘れちゃってるんですが、おそらく読んでみれば木星に意味がわかると思いますよ。

で、この太陽と木星の180度なので、太陽はいつも理想を意識してます。なので小説は理想と通して描かれる。29度の獅子座的な部分とは木星の理想によって生まれたワクワクなんでしょうね。180度ですからこのアスペクトはいつも機能しています。なのでこの人はいつも理想を意識していることになる。

金星と水星も獅子座なので、浪漫とか夢とか好きな人なんですよ。演出家的なところもある。大げさというか人をあっと言わせることが好きそうです。自分が中心となって情熱を世界にぶつけたい。そんなとこがあるんでしょう。しかも、木星が関わってるからどんどん大げさになる、かつ180度なのでどんどん他者に対して自分の意思を表現していきます。


ただですね、水性と金星に関してなんですが冥王星のスクエアで叩き落されます。獅子座の夢が挫折するわけです。ここで気になるのが冥王星と土星、月の180度。

月の度数は不明ですが位置的に土星と180度です。月は土星をいつも意識してます。なので苦しさを意識しているわけです。ルール意識とか厳しさを考えて自分の考えを素直に表に出せない。特に土星は蠍座で裏を読むのが得意ですからね。蠍座19度の土星なんで無意識とか感情的メッセージを他者に伝えようとしてるんですけど、土星なんで恐怖がある。なのでストレートには表現しません。他者を意識して適切な表現に変換します。つまりアスペクト的にも度数的にはコミュニケーションの困難さを意識している人ですね。

で、冥王星土星も180なんですよ。これは冥王星の限界を越えようとする意識が土星を意識することで、狭量さとか視野の狭さが生まれるとかいいます。土星の制限とか抑圧を限界まで意識しちゃうってことですね。で、周りの人がそれを見ると頭硬すぎだろ、もっと世界は単純で割と楽なんだよって言いたくなる人。しかし、この人がこんなにもコミュニケーションに対して臆病というか厳格なところがあるのは、本人が物凄く理想主義な面があるからです。

そして普通の人はそんなに理想主義ではないんですよ。だから、うまく表現しないと自分が伝えたいことって理解されない。そもそもこの人、180度の外への拡大欲求を持っていてしかも木星はまさに普及活動の度数ですから、他者への伝達は絶対成功させないといけないんです。それが、顕著に現れたのが土星、冥王星、月のオポジションです。
そして冥王星は牡牛座17度で作ったり壊したり試行錯誤する度数なんですけど、これはおそらくうまく伝達するためにはどういう表現にしたらいいか悩んでるんですよ。なので執筆活動です。

で、獅子座と蠍座・牡牛座のスクエアをまとめると、獅子座的にどどーんっ!と自分の理想を伝えたいんだけど、ストレートに書くと他者に理解されずはずもないので、伝達の厳しさを意識して適切な文章を模索するという流れでしょう。けっこうイライラするかもですね。周りとの温度差意識する人だし。


あとは、海王星・天王星・火星のスクエアくらいかな。海王星は牡羊座15なので、これはじっくり焦らず安定しながら新しいアイディアを出すってことかな。それが蟹座12度の天王星に伝わります。これは自分が信じてる価値あるものを育てようとする度数ですね。木星とほぼ意味は同じです。蟹座の天王星ということで、価値あるものを普及させたいんだと思うんですが天皇星なので周りとは断絶してます。つまり、自分とは違う人に自分が信じる価値観を伝えたいんです。

そしてさらに天秤座の火星に伝わります。これは度数が不明なんで意味はわからないんですが、天秤座なのでコミュニケーション、しかも火星なんで戦いということを考えると、天王星が他者に自分が信じる価値を伝達した結果、理解されなくて戦いになってるんでしょう。もしくは伝えようとして、伝わらないだろうなーとか考えて相手を攻略するべきターゲットに見始めてるというか。

で、少し前に戻って海王星は牡羊座15度なんですよ。これって理想を目指して仲間を増やしつつ焦らず頑張るぞって度数です。つまり、この火星・天王星・海王星のスクエアは自分の信じる価値観を伝達しようとしてうまく行かないからもがいてる天体なんでしょうね。海王星が取り組んでるのはこの状況を打破するためにアイディアを生み出すことだ、たぶん。ちょっとずつ理解者を増やす豊富を模索してる。


□まとめ

これで全天体見れましたね。
セクスタイルとトラインは見てないですが、まあ大体ホロスコープの意味わかったしいいかなと思います。

作風としては理想を強く意識するタイプで、なおかつそれが簡単には理解されないことも十分意識しており、けれどもそこを何とかして理解されるよう文章を書いていこうとした人なのでしょう。

そして上で書くの忘れましたが、土星・金星・冥王星と月がTスクエアを形成してます。これはスクエアの挫折を2回行った上での肯定であり、思慮深いアスペクトと言われています。土星でルール厳守で伝達しようとしたけどやっぱり獅子座みたいに浪漫を意識して文章書きたい、けれどそれがまた冥王星に否定されるのでストレートには書けず適切な文章を模索する、そして最後にオポジションとして肯定され他者へ伝達されるのです。このときには金星はスクエアしてこないとすると、獅子座の浪漫をうまく伝えられるような適切な表現が見つかったのでしょう。ここまで考えて思いましたが、獅子座29度太陽が求めていた乙女座的表現ってこの他者へ理解される表現のことなんでしょうね。そこへ理想を落とし込みたくて太陽は頑張ってた。

さて、今回は牡羊ポイントについて考えてみましょう。

牡羊ポイントというのは活動宮の前後2度以内のエリアを指します。オーブについては人によって適用が異なるので1度とか1.5度になることも。牡羊と言われていますが、蟹座とか天秤座、山羊座も含まれます。
で、このエリアに天体があると、その天体は非常に強い影響力を持つらしいです。なので、悪い意味に捉える人もいて事件、事故との遭遇とこの度数域にある天体を絡めて考える人もいます。

ただ個人的にはたとえ牡羊ポイントに天体、あるいはASC、MSなどの感受点があったとしても、それを悪い意味で捉える必要はないと思うんですよ。ではなぜ、この度数を悪いものと考える人が多い、あるいは実際に悪い結果が生まれてしまうことが多いのかというと、それはこの度数が宿している衝動性によるものでしょう。

サインの初期度数、1~5度辺りは意識的にそのサインの活動をするというよりも、極めて衝動的に行われます。衝動に突き動かされてながらやるんです。それは意識が自分の持ってる感情や意思に支配されて飲み込まれている状態であるとも言えます。牡羊ポイントの持つ強い影響力というのはおそらくこれのことです。こうした現象は活動宮だけではなく、不動宮、柔軟宮でも起こります。

ではなぜ活動宮のみが取り沙汰されてるかというと、活動宮は自ら行動、行為を起こすサインだからです。不動宮であれば何か一つの行為に引っ付いてそこから動こうとしません。牡牛座なら五感を使うものや物質的なものに対する欲望など、獅子座なら感情表現、創造性、蠍座なら何か特定の人物、組織に対する同化、水瓶座ならあるネットワークに根ざした上でのコミュニケーションですね。いつもそうした面でじっとしながら、動かず同じ行為をし続けます。獅子座は派手ですがいつも歌ってばかりとか。柔軟宮はそもそも外部に対するリアクションのサインですから、周りが動かないと動けません。

では、活動宮はどうかというと、こちらは自分で動き出すんです。しかも、どんどん普段とは違うことをします。牡羊座は存在そのものが新しく何をやっても新しいものを生み出しますし、蟹座は少しずつですが新しい知らない人たちと愛情を深めていきます。天秤座も知らない人とコミュニケーションし、山羊座は社会での何らかの欲望を達成しようと動き出すでしょう。どれも、常に新しい一歩を生み出そうとしてるのです。牡羊座1度は例外的におとなしいですけどね、世界に現れたばかりできょとんとしてる状態なので。

で、牡羊ポイントの0~2度に関しては、まあそんな感じの強い衝動性に突き動かされてるって理解から大きな影響力を持ってるんだろうなーってことは想像できるんですよ。じゃあ逆に前サインの28~30度はどうなんでしょうね?すなわちポイントの反対方向です。

個人的には27度でからではなく、28度からがポイントの対象範囲になってることが面白いと思うんですよ。28度というのは度数の意味としてそのサインからの脱出口が見つかるポイントです。現在のサインに飽きている時に次のサインへ行くきっかけが見つかる状態です。常に自分の意思で突進していた牡羊座がようやく肉体や物質に目を向けるみたいな。それは、現在のサインから心理的な意味で切り離されてる場所であるとも言える。まだ、次サインに移動してないので心理的な面のみです。

で、28度に天体を持つ人の場合ですが飽きてる状態で次の未知のサインへの脱出口を見つけるのでその果てにあるものを強く求める傾向があります。砂漠で水を見つけたかんじです。飽きから解放されてやっと新鮮なものが見つかった!みたいな。そして29、30度とそのテンションの延長で進んでいくので、牡羊ポイントの影響力っていうのはその欲望、感情に突き動かされてるんだろうなと思います。

ただ、0~2度のほうとちがうのは、意識が成熟してる点と、いくら次サインに恋い焦がれようと結局は前のサインにいるという点ですね。この違いは大きいです。影響力が強いというのは同じですが。その辺りはサビアンシンボルの研究をするときにでも扱いましょう。


牡羊ポイントの危険性について考えてみると、やはり新しい活動をどんどんしていく点なんでしょうね。活動宮全体に言えますが落ち着きがないです。安定感がない。傍から見ると危なっかしい所があります。エネルギッシュなんだけど、その分どこか危うい感じ。リスクですね。で、活動宮の中でも特に衝動的な0~2度帯に天体があることで、どんどんリスクある行動を取っていくことになるんです。それが危険だと言われてるんでしょうね。

でもこれってビジネスとかだと優位に働く点ですよ。リスクが取れるというのはメリットになることもある。もちろん、大きなデメリットにもなりますが。その辺りは他の天体を活かしたり、自分で自分にはそういう不安定な面があるんだという自覚を持って行動することを心がけるといいです。土星的な意識を持ちましょう。あと、活動宮って仕上げることが苦手です。始めて広げるだけ。これは投資するだけで後は管理しない、金が減るだけみたいなかんじにもなるんでしょう。気をつけたいところです。固定サインの意識を活かしたいですね。活動宮が突出して強い人って見ていてヒヤヒヤするんですよね。身体のこととかちゃんと大切にしてるだろうかって思っちゃう。家族が心配してそうです。


そしてもう一つ言われてるのは、公的な面での影響力ですね。牡羊ポイントに天体があると他者や社会に対して果敢にアプローチを行うようになるよっていうやつです。

これは牡羊座、蟹座、天秤座、山羊座の性質を考えてみれば自然なことだと分かります。天秤座と山羊座はともに社会性の強いサインですから当然です。蟹座の場合は、他者とくっつき、共感するサインです。なので、人やある集団に対して密着していくという意味では合ってますね。ただ、公的な主張するという意味では合ってないです。むしろ主張を弱めて集団に同調するサインなので。その面では蟹座に関して牡羊ポイントの公的な影響力というのは間違ってると思います。牡羊座に関しても1度は牡羊座としては例外的におとなしい度数ですし、2度も模倣の度数です。何か独自のものを社会に打ち出す度数ではない。

そうして考えてみると、牡羊ポイントは外部に自分の意思を打ち出すというより、外部に対して強く接触しようとするという理解に留めたほうが良いと思います。どのサインの活動宮ですが初期度数なのでまだ未熟な状態です。こちらから意思を打ち出していくというより、むしろ環境の側に振り回されながら意思を生み出していくような状態なんですよ。子供みたいに社会に翻弄されてる状態です。

この部分は活動宮の性質として考えてみるのも面白いかもですね。不動宮なら環境から独立してなにかにしがみつこうとする作用が発生します。だからわがままと言われてることもあります。人の言うことを聞かない、場の空気を読まないみたいな。逆に言えば活動宮には、人の言うことを聞く面があるんですね、柔軟宮とはちがう形で。自ら積極的に動き出しているように見えて、環境に依存している面があると考えてみてもいいかもしれない。全くゼロの状態から意思が生まれてくるというのも少ないですから当たり前のことなのかもしれません。

牡羊座の場合には周囲に反発しがちですが、あれも環境に反発する形で自分の意思が生まれていると考えてみてもいいです。反発する環境がなければどうしていいか分からないんですよ、牡羊座って。生まれたばかりなのであまりしたいこともないし。ただ、環境に馴染めなくてそこから離脱したくなり、それが力になって生きているというか。
もしかすると、牡羊座の原動力は周囲への違和感、馴染めない不快感なのかもしれませんね。この辺りも追々考えていきたいです。

で、少し上のほうで牡羊ポイントは社会に意思を打ち出すというより、社会・外部と接するポイントとして理解したほうがいいと言いましたが、では実際に積極的に他者と会話したりしていくかというとそうでもないです。そこはハウスを見たほうがいいです。12ハウスとかなら、ネットで誰かと話す、活動するとか、本とか読んで外部についての情報を得て影響を受けるくらいになるんじゃないかな。牡羊ポイントに天体があっても表面的にはおとなしく生きている人はいますよ。


いろいろ書きましたが、外部のものに振り回されたり影響を受けがちなところを自覚しておけばそんなに問題はないかなと思います。あとはサビアンとか度数の意味を捉えて、実際にその天体は何をしているのだろうかを確かめていけばいいんじゃないかと。


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